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法律クラス

弁護士から学ぶ法律学習クラス

弁護士 田村宏次
第1回:賃貸経営に不可欠な「賃貸借契約」

Part5.日割り計算の意味

期間満了や解約により、ある月の使用収益期間が1ヶ月に満たないにもかかわらず終了することが多々ありますが、このような場合に備えて、契約書には「1ヶ月に満たない期間の賃料は1ヶ月を30日として日割り計算とする」という定めがあります。


通常の賃貸借契約では、賃料を月払いで徴収していますが、既にご説明したとおり、賃料は物の使用収益に対する対価ですから、賃借人が使用した日数に対応する賃料を徴収することが合理的です。


そして、その処理基準としての当事者の合意が賃貸借契約書に記載されるのです。当事者の合意した処理基準ですので、1ヶ月を「30日」とするか「歴日数」とするかは当事者の選択に任されます。歴日数と定められていれば実際の当該月の日数(28日・30日や31日)で割り算することになります。ちなみに、「年利○%」という場合の日割り計算は「1年を365日」とする定めがないと閏年には実際の日数で計算することになります。


では、日割り計算とするとの定めがある賃貸借契約において、賃料30万円のマンションを解約し、昼頃に引越を完了した場合に、半日分即ち5,000円は精算しないのでしょうか(あまり現実的ではない話しかもしれませんが。)。


これは、民法140条以下に、期間を定めるのに「日」をもって定めたときは、その満了は「期間の末日の終了をもって期間の満了とする」との定めがあり、法律上は期間の計算については、「日」単位で考えていくということが原則とされているからです。

まとめ 契約書には「1ヶ月に満たない期間の賃料は1ヶ月を30日として日割り計算とする」という定めがある。なお、1ヶ月を「30日」とするか「歴日数」とするかは当事者の選択に任される。

・「歴日数」と定められていれば実際の当該月の日数で割り算
・「年利○%」の場合、「1年を365日」とする定めがないと閏年には実際の日数で計算
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