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不動産経営入門 第2回 アパートの経営環境

今回はアパートの経営を考える上で気になる人口の動向、金利、賃料相場などについて、ご説明します。

人口の動向

昨今、少子高齢化社会と言われており、2005年に行われた国勢調査により、2005年から人口が減少しはじめたことが確認されました。アパート経営をする皆さんにとって、とても深刻な問題です。しかし、アパート経営にとって最も重要なのは人口より世帯数です。世帯数の数が増加すれば、住宅の需要が増加することになります。国勢調査によれば、一般世帯の数は49,062,530世帯で、2000年に比べ約226万世帯、約5%増加し、単身世帯、二人世帯だけが顕著に増加しています。(図1参照)このデータを見ると世帯数は2015年まで増加し、単身世帯は2025年に2005年と比較して約294万世帯の増加し約1,715万世帯になります。ピンとこないかもしれないので参考までに東京都の一般世帯のうち単身世帯の数を申し上げると平成17年の国勢調査によると244万世帯です。つまり、東京都のひとつ分以上の世帯数が増加するのです。

<図1> 図1 家族類型別一般世帯数の将来推計:2005〜2025年 ※国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料2006年版 表7-13より

ただし、これらの世帯数の増加は、賃貸から持ち家に移行する人も含まれていて、必ずしも賃貸の需要には結びつかないということです。そして、世帯数の増加には、高齢者が多く含まれており、その半数以上は持ち家なのです。とは言え、その持ち家に住んでいる高齢者が賃貸住宅に移行する動きもあります。国土交通省は子育てを終えた高齢者の住宅を子育て世帯に賃貸することで、高齢者が別の住まいに入居できるようにする支援をはじめております。人口減というマイナス要因がある一方、世帯数の増加というプラス要因もあり、まだまだ、賃貸の需要はあるといえます。

金利

金利はアパート経営においては、非常に大きなコストです。例えば、1億円を金利3%の35年返済で借りた人と4%で借りた人の支払い総額を比較してみますと図2のようになります。

<図2>

今は金利が若干上昇したものの、まだまだ低い状況にあります。これは、大変良いチャンスだと私は考えています。ところで、金利の上昇は賃貸経営にとって、デメリットだけでしょうか?結論から言えば、答えはノー。メリットはあります。例えば、金利が上昇すれば、ローンを組んで戸建やマンションを購入する人は減少し、賃貸に移行する世帯が増加するでしょう。同時に賃貸のアパートやマンションは大家さんにとって多額の借入が必要となるので供給量も減少すると考えられます。また、現金のある投資家もアパート経営などに投資をするより、更に高い利回りを求めて別の金融商品へ投資をしたり、リスクの少ない預金を選択したりするようになります。つまり、金利の上昇はアパート乱立の抑制に繋がるのです。

賃料の推移

バブルがはじけて以来、賃料は全国的に下落を続けてきました。しかし、デフレを脱却しつつある現在、一部では賃料の上昇も始まっています。今後は、地域の経済格差や需要と供給のバランスなどにより、更に下落する地域と上昇する地域とにはっきり分かれてきます。でも、「更に下落」といってもどこまで下落するのでしょうか?不安になりますよね。では、考えてみましょう。例えば、バブル期と比較して、地価が1/3になった地域では賃料相場も1/3になったでしょうか?私の知る限りではそんな事はありません。その理由は建築コストにあります。土地は安くなっても建築コストにはそれほどの変化はありません。建築コスト(つまり仕入値)を回収できないような低い賃料で貸すわけにはいかないので、それが賃料の下落に歯止めを掛けるのです。ただし、需要の極端に乏しい地域ではこの考え方は成立しません。そういう地域でアパートを建てた場合、例え賃料を1万円にしても満室にならないだろうことは、皆さんにも十分ご理解いただけるかと思います。

さて、一般的な事をいろいろと書きましたが、アパート経営では、個々の市場環境や条件が大変重要なポイントになります。地域によって人口動向や失業率、持ち家比率なども違います。金利においても、そうです。個人や個々の案件によって、調達できる金利は違ってきます。そして、返済計画も違うでしょう。長期の返済を計画している方は、固定金利を選択することが得策かもしれませんし、資産の売却や現金を使うなどにより途中で繰上返済できる方は金利の低い変動金利を選択する方が得策かもしれません。しかし、初めてアパート経営をする人が様々な環境やリスクを分析して、アパート経営を考えるのは簡単ではありません。ですがアパート経営は難しくはありません。なぜなら、企業が経営コンサルタントをビジネスパートナーにするのと同じように、ご自身のアパート経営に最適なパートナーを見つければ良いからなのです。次回は、素人の大家さんがどのような失敗をするのか、プロとの違いをご説明します。次回も見過ごせない大切なテーマですので、是非ご一読ください。

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