駐車場での土地活用

今回は土地を駐車場として活用する方法についてお伝えします。

駐車場経営には、主に月極駐車場と時間貸し駐車場（コインパーキング）の2つの経営方式があります。経営方式は「自主管理方式」、「管理委託方式」、「一括借り上げ方式」の3種類があり、それぞれ土地オーナーの管理の負担量や収入が変わってきます。

まずは、駐車場運用のメリットとデメリットを見てみましょう。

駐車場のメリット

1. 初期費用を抑えられること
2. 土地が狭小でも1台から始められること
3. 収益が安定し、手間がかかりにくいこと
4. 設備の撤去が容易なため、土地の売却や他の土地活用への転用が比較的速やかであること

駐車場のデメリット

1. アパートマンション経営などと比較して収入が低い
2. 土地の利用効率が低い（平面部分しか活用できない）
3. 固定資産税や都市計画税が高額になる可能性があるなど節税効果が低い

駐車場経営には上記のようなメリットとデメリットが存在します。

月極駐車場と時間貸し駐車場（コインパーキング）の違い

次に、駐車場の形態として、月極駐車場と時間貸し駐車場（コインパーキング）の違いを運営する立場に立って見ていきます。

収益性と安定性

• 月極駐車場: 月極駐車場は、利用者が定期的に駐車する形態です。このため、固定収入を見込める可能性が高く、安定した収益性が期待できます。ただし、長期的な契約や利用者の安定性が求められます。
• コインパーキング: 一方、コインパーキングは利用者が時間単位で駐車するため、収入は変動しやすいです。需要のピークやオフピークがあり、集客力や周辺の需要に左右されやすい特性があります。

管理面の違い

• 月極駐車場: 長期的な契約を結ぶため、管理面では空きスペースが出た際の募集業務、定期的な契約の更新などが求められます。しかし、一度満室稼働すれば、管理作業が比較的安定します。
• コインパーキング: 駐車場の監視・管理・清掃や駐車料金の定期徴収が求められます。また、稼働が安定しない場合は新たな看板の設置や料金の変更をすることで稼働率を上げることが求められます。利用者の流動性が高いため、管理作業はより頻繁になることがあります。

需要の性質

• 月極駐車場: 主に定期的な駐車が必要な利用者層が対象となります。周辺に自宅や勤務地があるなど定期的な活動で駐車スペースを必要とする人々が利用します。
• コインパーキング: 短期的な駐車ニーズを持つ利用者が対象です。ショッピングや観光、一時的な用事で駐車スペースを利用する人々がメインとなります。

以上のように一口に駐車場といっても、月極駐車場なのか時間貸し駐車場（コインパーキング）なのかにより運営方針が変わってきます。

また、どちらの需要があるのかは立地特性にもよるので、所有地を適切に判断する必要もあります。

まとめ

駐車場は、初期投資が少なく手軽に始められますが、アパートマンション経営などと比較して収入が少ない傾向にあります。

また、月極駐車場と時間貸し駐車場（コインパーキング）があり、どちらを選択するかは立地特性を見極める必要があります。

次回は、駐車場の経営方式について見ていきます。こちらも是非ご覧いただき、より良い土地活用の選択の助けになれば幸いです。